経絡

経絡とは、東洋医学において、気血が体内を巡る道筋である。体表の特定の場所と内臓とを結びつけ、生命活動を維持するためのエネルギーが流れる通路だと考えられている。
この経絡は、それぞれが特定の臓腑と関連を持ち、全身に張り巡らされている。例えば、肺経は肺と関連し、その流れが滞ると呼吸器系の不調を引き起こすといった具合だ。
経絡上には「経穴」と呼ばれるツボが存在し、これらを刺激することで、経絡の流れを調整し、体の不調を改善できると考えられている。鍼灸や指圧といった治療法は、この経絡と経穴の理論に基づいているのだ。
現代医学のような解剖学的な実体としては確認されていないが、長年の経験と観察に基づいた、東洋医学独自の身体観を形成する上で非常に重要な概念である。

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